Mizuoの日記

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進撃の巨人をまだ読んでない二千年後の君へ

4月からアニメ化され、ニコ動でもMAD動画が乱造されかなりの盛り上がりを見せている漫画『進撃の巨人』、私もご多分に漏れず大ハマりしております。

 


TVアニメ「進撃の巨人」PV - YouTube

 

よく画が動いていて力の入り具合が伝わってきますね。

PV用にちょっと気合入れたのかなあと思ってましたが、実際放映されているアニメも同じクオリティでした。ていうかこのPV、放映分から抜粋してるようです。それにしても立体機動装置の躍動感が素晴らしいですね。

 

もう既に大方の内容は知られてると思いますが、知らない方の為に簡単にあらすじを。

 

 

進撃の巨人 大体のあらすじ】

人類の前に突如発生した巨人の群れ。彼らは呆けた表情でひたすら人を喰らう無慈悲な存在だった。圧倒的な戦力の差に人類はなす術もなく生活領域を後退し続けたが、巨大な城壁の中に立て籠もり、ようやく安住の地を得た…しかし100年後、謎の超大型巨人の出現により破られないはずの壁が破られ、再び巨人の恐怖に晒される人々。目の前で母親を巨人に喰われたエレン•イェーガーは、巨人に対して、自分の非力さに対して激しい憤りを感じ、幼馴染みでストーカーのミカサ•アッカーマンと、同じく幼馴染みで見た目は子ども、頭脳は水野亜美ちゃんなアルミン•アルレルトと共に訓練兵に志願し、巨人を一匹残らず殲滅するべく調査兵団に入団したが…

(一部脚色あり)

 

 

 

社会人になってから、めっきり漫画を読まなくなって(もともとそんな読む方じゃなかったけど)、「漫画読むくらいならビジネス書読むぜ!」って意識高い系になりかけていた時期から唯一継続して購入しているコミックが、この『進撃の巨人』です。

本当に、大変な魅力に溢れている作品で、1つ1つ語ってたらキリがないんですが、私が惹かれているポイントは大きく分けて3つです。

タイトルどおりまだちゃんと読んでない人向けに書くのでなるべくネタバレはしないようにしてあります。タイトルの意味が分からない人はとりあえず原作読んでください。まあ原作読んだらもっと「?」が増えるでしょうがククク(ってか多分この記事読んでる人にしか見られない気がするけど…) 

 

 

 進撃の巨人の魅力①「金田一少年も真っ青なヒントの散りばめ方」

何が面白いってまず謎解き要素満載なところ。

巨人の正体は?黒幕は?巨人は何故人を喰うのか?そもそも何故突然発生したのか?リヴァイ兵長の好みの女性のタイプは?という大きな疑問を軸に、推理欲をそそる謎が多数展開されています。

色んなブログで考察や謎解きがされてるので今更書く必要もないですが、この漫画はあらゆるところに伏線が散りばめられていて、キャラクターの視線や仕草、コマ割りなど、後から見ると「これって…!」っていう発見が非常に多いんです。絵は荒いですが構成は緻密で恐らく無駄なコマ、意味の無いコマはほとんどないと思われます。

元祖本格推理漫画『金田一少年の事件簿』は1コマ1コマ丁寧に読みこめば犯人やトリックの仕掛けがわかるように絶妙な塩梅でヒントが隠されていましたが、進撃の巨人も同じくらい良い感じにヒントが隠れているんじゃないかなあと思います。

異常に頭がキレるアルミンと調査兵団分隊長のハンジの視点がとても鋭く、彼らが提示する疑問が巨人の存在の本質に迫る為の重要な要素になっていて物語をグイグイ引っ張ってくれています。

 

ちなみに、↑で絵が荒いと書きましたが、躍動感だけで言ったらワンピより全然上じゃないかと思います。巨人のバトルシーンは圧倒的な迫力だし、立体起動装置のスピード感もよく伝わってきます。

そして更に凄いのはキャラの表情。背筋が凍るくらい恐ろしい表情、シリアスな展開の合間合間に挟まれるギャグを引き立てる絶妙な表情、折れない決意を湛えた表情等、人間の感情がほとばしる瞬間を120%表現しています。

あと特筆すべきは巨人の呆けた笑顔。たまに激おこぷんぷん丸だったりガチしょんぼり沈殿丸な感情が感じられる描写もありますが、基本的にはニタァっと笑いながら楽しそうに人を食べます。あれが最高に怖い。意志の無い、どちらかというと無邪気な表情で容赦なく人を喰っていく巨人は、大体の人に対してトラウマを植え付けたのではないでしょうか。

 

 

進撃の巨人の魅力②徹底的に描かれる人間の弱さ、死への恐怖、僅かな希望

こういった謎解きもとってもおもしろいんですが、私が1番惹かれているのは、何と言ってもリヴァイ兵長以前から好きでした付き合ってください綺麗事一切抜きで、現実は残酷で人間は弱いという事実を容赦無く突き付けられ、そのなかでも目的の為に諦めず恐怖に立ち向かう人間の美しさが描かれている点です。

異常に強く目的意識を持っているキャラクターはやはり強いです。エレン然り、ミカサ然り、◯◯◯◯然り…◯◯も◯◯◯◯◯も…

各々の目的はそれぞれバラバラですが、信念を持った者はその思いに比例して強くなっているようです。

こういう構造は王道の少年漫画そのものですよね。

 

しかしそのような強さを見せるものはごく一部で、ほとんどの兵士は無残に、あっさり、巨人に喰われていきます。

名前は伏せますが兵団でも1,2を争う実力を持ち、沈着冷静で常に勇敢に戦っていた結構主要っぽいイケメンクールキャラでさえ、巨人に喰われる時は顔がぐしゃぐしゃになるぐらい号泣しながら「やぁだあああ」「やめてえええ」「いやあああ」とファンだった人からすると目を背けたくなるような無様な最期を遂げます。

勇敢で力のある戦士でも、死は怖いです。しかも意識のあるまま喰われるんですから尚更です。

(この「巨人が人を喰う」という設定、恐怖を煽るには最高ですよね…他にも色々意味が含まれているとは思いますが。)

このキャラの死は自分的に結構ショックでした…。割と好きだったし、死にそうになかったし、キャラクターと死に様のギャップが激しすぎて…諌山先生容赦ないです。

 

人類に恐怖しか与えない死と絶望の象徴である巨人に対し、どんな状況でも巨人を殲滅して壁外を自由に探検したいという意志を微塵も曲げず、周囲の人間を奮い立たせるエレンは生と希望の象徴として描かれています。(てかある理由により本当に人類にとっての希望の存在となってますが。)

エレンが9歳の時に言い放った「勝てなきゃ死ぬ」「勝てば生きる」「戦わなければ勝てない」というセリフは彼の生き様そのものです。(9歳でこんなこと言えるなんてどんな教育してたんだイェーガー先生)

これは現代を生きる私達にも十分響く言葉です。

 

 ていうか諌山先生、まだ26歳らしいんですが、どんな人生送ったらこんなに人間の本質を抉るような漫画が書けるんでしょうか…末恐ろしい方です。

 

 

進撃の巨人の魅力③リヴァイ兵長 

リヴァイ。リヴァイ兵長。最高です。完璧です。もう抑えきれない。

リヴァイ兵長の握手券入りコミックが発売されたら迷うことなく本屋にある分だけ買います。もちろん、潔癖性な兵長の為に、握手する前には手をアルコール消毒して滅菌します。

リヴァイ兵長の魅力はこんなところじゃ語りきれないので書きません。

ていうか彼の魅力こそ、今更書く必要も無いぐらい知れ渡っていることでしょう。

誰それ?って人はとりあえずコミック4巻まで読んでみてください。

 

 

 

と、3つに分けてこの作品の魅力を長々書きましたが、要するに、一度読んだが最後、誰しもがリヴァイ兵長にメロメロになるということです。これは自然の摂理なのでしょうがないことです。諦めましょう。作中「諦めないこと」が1つのテーマになっていますが、こればっかりはどうしようもありません。戦っても勝てませんのであしからず。